細菌性胃腸炎に注意―夏場に増える食中毒から身を守るために

冬に流行しやすいノロウイルスなどのウイルス性胃腸炎とは異なり、細菌性胃腸炎は梅雨から夏にかけての高温多湿な時期に発生が増加します。
気温や湿度の上昇により、食品中で細菌が増殖しやすくなることが主な原因です。

代表的な原因菌には、カンピロバクター、サルモネラ菌、黄色ブドウ球菌などがあります。カンピロバクターは生や加熱不足の鶏肉、焼き鳥、鶏のタタキなどが感染源となり、2~7日の潜伏期間を経て発熱、腹痛、下痢を引き起こします。まれに感染後、手足の筋力低下を伴うギラン・バレー症候群につながることもあります。サルモネラ菌は、鶏卵や食肉などから感染し、感染後12~36時間程度で高熱、激しい腹痛、下痢、嘔吐などの症状が現れます。
一方、黄色ブドウ球菌は、手指や傷口に存在する菌が食品中で増殖し、熱に強い毒素を作ることで発症します。おにぎりや弁当などを介して感染することが多く、食後1~6時間という短時間で吐き気や嘔吐が起きます。

細菌性胃腸炎を防ぐには、肉類は中心部までしっかり火を通す、生肉を扱った包丁やまな板は洗浄・消毒する、調理後の食品を常温で長時間放置しないことが重要です。
正しい知識と日頃の衛生管理で、夏の食中毒から大切な健康を守りましょう。

あさひかわ末広内科・内視鏡クリニック
院長 佐藤

掲載(2026年8月)