大腸がんは、防げる。内視鏡が命の守り神になる理由

がんと聞くと「不治の病」というイメージが先行しがちですが、大腸がんは早期の発見と対処で「防げるがん」の筆頭です。
その鍵を握るのが、大腸内視鏡によるポリープの発見と切除です。多くの場合、大腸がんは「腺腫」と呼ばれる良性のポリープが時間をかけてがん化することで発生します。
この「がんの芽」を内視鏡で直接観察し、その場で切除して腸内にポリープが一つもない状態を作る「クリーン・コロン」を実現できれば、将来の発症リスクを抑えることが可能です。


近年、治療技術は大きく進化しています。10mm 以下の小さなポリープでなら、電気の熱を使わず金属製のループで物理的に締め切る「コールド・ポリペクトミー」という手法が主流です。
熱による組織へのダメージがないため、腸に出血や穴が開くリスクが低く、術後の回復も早いため日常生活への影響を最小限に抑えられます。


「下剤が大変」「痛そう」といった不安も、現在は味の改良や鎮静剤の活用により、無痛に近い状態で検査を受けられる環境が整っています。
便潜血検査の結果に関わらず、40歳を過ぎたら一度は内視鏡で腸内を精査し、リセットすることをお勧めします。

お腹の違和感を放置せず、内視鏡という確かな目で見つめ直す勇気が、10 年後の健康な身体を守る確かな境界線になります。

あさひかわ末広内科・内視鏡クリニック
院長 佐藤

掲載(2026年4月)